6月16日(土)、イタリア・ロンバルディア州で開催された世界シリーズ戦「リビーニョ・スカイマラソン(Rivigno Skymarathon®)」で、上田瑠偉(Ruy Ueda)が8位に入りました。上田は先月にスペインで開催された「ゼガマ」の9位に引き続き、2戦連続でトップ10以内にランクイン。スカイランニングの世界シリーズ戦(スキーで例えるとワールドカップと同じ位置づけ)である2018SWS(スカイランナーワールドシリーズ)の年間ランキング上位を目指し、着実に結果を残しています。

標高3000m程の稜線を駆け抜ける。リビーニョスカイマラソンのハイライト部分 ©
標高3000m程の稜線を駆け抜ける。リビーニョスカイマラソンのハイライト部分 ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki

今年で4回目の開催となる「リビーニョ・スカイマラソン」は、イタリアのスキーリゾートであるリビーニョの街をスタートして、ロンバルディア州とスイス国境に位置する標高2500~3000m級の山岳を駆け巡り街に戻ってくる、本格的な山岳レースです。2017SWSのシリーズチャンピオンでありスカイランニング界のレジェンド的存在であるマルコ・デ・ガスペリ(Marco de gasperi)がコースディレクターとして大会運営に携わっており、高所山岳へ駆け登ることを原点とするスカイランニングの哲学がふんだんに盛り込まれたコース設定となっています。2016年より世界戦のひとつとして位置づけられており、今年もスカイランナー・ワールド・シリーズ(SWS)のうち、SKYCLASSICシリーズの第3戦として開催されました。

ヴィア・フェラータの区間を通過する上田 ©
ヴィア・フェラータ区間を通過する上田 ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki

ゼガマでは体調不良のため思い通りの実力を出しきれなかった上田瑠偉。今回は優勝者のみが着ることのできるウィナービブを目標にスタート地点に立ちました。標高1800mのリビーニョの街から3000m超まで駆け登る前半部分。上田は数名のトップ集団のひとりとしてレースをリードします。岩場の稜線が続くテクニカルなパートを終えた時点では余裕をもっていたという上田。しかし、低酸素の影響を受けたためか腹痛のためトップ集団から後れを取ることに。後半部分はなだらかなパートでは我慢の走りでトップ10以内は死守したものの、今回も悔しさの残るゴールとなりました。

今回も悔しさの残るゴールとなった ©
今回も悔しさの残るゴールとなった ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki

今年のリビーニョで優勝したのはスウェーデンの新鋭ペッター・エンゲルダール(Petter Engdahl)。冬季はクロスカントリースキーで活躍するエンゲルダールは1994年生まれで上田と同世代の選手となります。2位にはスイスのパスカル・エグリ(Pascal Egli)。3位にはアメリカのデビッド・シンクレア(David Sinclair)が入りました。

優勝したエンゲルダール ©
優勝したエンゲルダール ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki

上田瑠偉の2018ワールドシリーズへの挑戦。次戦は7月22日(日)のドロミテスカイレース(Dolomites Skyrace®)となります。昨年の同大会で9位に入った上田は「トップ3以内を目指す。」と次戦へ向けて気持ちを切り替えています。世界の高いレベルの中、欧州で戦う日本人スカイランナーへの応援を引き続きよろしくお願いいたします。

世界戦の表彰台に立つ。世界一へ向けて、このひとつひとつの積み重ねである ©
世界戦の表彰台に立つ。世界一へ向けて、このひとつひとつの積み重ねである ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki

Livigno SkyMarathon results

Men
1.Petter Engdahl – SWE – 3h33’36”
2.Pascal Egli – SUI – 3h38’01”
3.David Sinclair – USA – 3h39’16”
4.Marc Casal Mir – AND – 3h40’38”
5.Cristian Minoggio – ITA – 3h42’59”
8.Ruy Ueda - JPN 3h52’01”

Women
1.Laura Orgué – ESP – 4h10’11”
2.Sheila Aviles – ESP – 4h10’45”
3.Elisa Desco – ITA – 4h19’45”
4.Lina El Kott – SWE – 4h21’49”
5.Holly Page – GBR – 4h24’08”

大会ホームページ

大会レポート(SWS公式/英文)

写真提供:株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン / 藤巻 翔