4月1-2日に群馬県嬬恋村にて第2回目となる全日本スカイスノー選手権大会(嬬恋スカイランSKYSNOW)が開催されます。1日目は駆け登り種目のバーティカル、2日目は登り&下り種目のクラシックが行われます。2種目の総合であるコンバインドの表彰、23歳以下のユース表彰、チーム表彰も行われ、合計39個のメダルが雪上のアスリートたちに授与されます。また、2024年の冬季に開催予定のスカイスノー世界選手権の代表選考会も兼ねており、この大会の上位者から最初の日本代表が選出されます(2022スカイスノー世界選手権はコロナ禍のため日本代表は出場見送りとなった)。

標高2000m級の嬬恋が舞台 ©嬬恋スカイラン
2022全日本選手権の記録動画

2023シーズンより、JSAに加盟するクラブチームを対象とした表彰が実施されます。今回の選手権には、BukkaSkyClub(神奈川)、富士空界-Fuji SKY-(静岡)、SKYNINJA(長野・群馬)、KiryuSky481(群馬)、ECHIGO SKY CLUB(新潟)、The Skywolf(東京・埼玉)、ZUSHI SKYRUNNERS(神奈川)の7チームよりエントリーがありました。各種目においてクラブチーム所属の上位者 4 名分(男女混合)の獲得ポイントを合計してチームランキングが算出されます。チーム戦にも注目となります。

大会のホスト役でもあるSKYSNINJAの選手たち ©嬬恋スカイラン

また、全日本選手権(嬬恋)の結果により、これまで八海山・蔵王・鬼首の3戦で実施されてきた2023スカイスノージャパンシリーズのチャンピオンも決定します。現在、男子は高村 純太(Takamura Junta/ECHIGO SKY CLUB 新潟県)が250ポイントでリード。涌嶋 優(Wakushima Suguru/富士空界-Fuji SKY- 静岡県)が2位、根本正蔵(Nemoto Shozo/栃木県)が3位で追います。女子は、全戦で勝利している齋藤 磨実(Saito Mami/神奈川県)が断トツのトップ。2位で櫻本 恵津子(Sakuramoto Etsuko/宮城県)、3位で須藤 吉仕子(Suto Kishiko/SKYNINJA 長野県)と小幡 莉子(Obata Riko/ECHIGO SKY CLUB 新潟県)が追います。ただし、5戦中4戦で獲得したポイントの合計によりランキングが出されますので、全日本選手権の結果で大逆転する可能性もあります。

男子暫定トップの高村 ©八海山スカイスノー
女子暫定トップ。齋藤の完全勝利なるか? ©ZAO SKYRUN

スカイランニングの母国であるイタリアを中心に雪上ランニングの大会数や愛好者人口は急速に増加しています。日本においてはまだ数大会のみとなりますが可能性の大きい分野となります。2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪に山岳スキー(SKIMO)が採用されたことにより、スポーツ界における山岳スポーツの価値が高まっています。スカイスノーはアルペンスキーの会場でも実施できる「実現可能な山岳種目」であり、今後のISF(国際スカイランニング連盟)の舵取り次第では、将来の冬季五輪の新競技として採用される可能性もあるでしょう。日本の雪山の空も世界の空とつながっています。

SKYSNOWは高所山岳の雪山快速登山が原点(JSA作成の図)

2023 全日本スカイスノー選手権大会

2023 SKYSNOW JAPAN SERIES

嬬恋スカイラン