5月27日(日)、スペイン・バスク地方で開催された世界シリーズ戦「ゼガマ・アイズコリ山岳マラソン(Zegama-aizkorri-mendi-maratoia)」で、上田瑠偉(Ruy Ueda)が9位に入りました。上田は昨年の8位に引き続き、2年連続でトップ10にランクイン。自身の目標であった表彰台は逃したものの”世界のRUY”としての存在感を示してきました。
![今年も世界中から大勢の観客がゼガマの山に集まった ©Columbia Montrail / Sho Fujimaki](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33691110_10156486303739595_3279515080219164672_n.jpg)
今年で17回目の開催となる「ゼガマ」は、バスク地方の最高峰であるアイズコリ山を駆け巡る、スペインを代表する山岳マラソンです。数千人のギャラリーによる大歓声と、湿った泥によるテクニカルかつハイレベルなレースとして「ゼガマ」は世界中から注目されるレースとなっています。2003年より世界戦のひとつとして位置づけられており、今年もスカイランナー・ワールド・シリーズ(SWS)のうち、SKYCLASSICシリーズの第2戦として開催されました。
![耳が痛くなるほどの熱狂 ©Columbia Montrail / Sho Fujimaki](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33734876_10156486304174595_6804639411448315904_n-1.jpg)
![大歓声の中を駆け登る上田 ©Columbia Montrail / Sho Fujimaki](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33682546_10156486303729595_2255874741216739328_n.jpg)
日本の梅雨時期のように降水量が多い初夏のバスク地方。天候に恵まれた昨年とは打って変わって、今年は2日前に開催されたバーティカルが短縮されるなど直前まで悪天候が続きました。大会当日も非常にスリッピーな悪路という”例年通り”の条件であり、技術力が試されるレースとなりました。上田は序盤からトップ集団に食らいつきましたが、連戦疲れが取れない調整不足もあり、中盤よりトップ集団から離される展開に。テクニカルな岩場を過ぎた終盤は我慢の走りとなりましたが、最後まで粘ってトップ10以内をキープ。4時間7分39秒の9位でゴールしました。
![笑顔の中にも悔しさの残るゴール ©Columbia Montrail / Sho Fujimaki](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33778971_10156486303679595_439660396043829248_n.jpg)
![脚に付いた泥はランナーへの勲章である ©Columbia Montrail](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33686532_10156486303649595_3722476622486437888_n.jpg)
今年のゼガマで優勝したのはスイスのレミ・ボネ(Remi Bonnet)。2日前のバーティカルでも優勝しており、2冠を達成となります。昨年の王者であり、先日のトランスバルカニアで上田と競い合ったノルウェーのスティアン・アンゲルムント・ビク(Stian Angermund-Vik)は2位。3位にはポーランドのバルトミ・プシェドボイエスキー(Bartlomiej Przedwojewski)が入りました。
![優勝したスイスのレミ・ボネ。上田より2歳年下の23歳だ ©コロンビアスポーツウェアジャパン / Sho Fujimaki](https://skyrunning.jp/system/wp-content/uploads/2018/05/33764366_10156486304094595_7252852702286184448_n.jpg)
今回の結果について、自身のブログ(Don’t think, feel)で「ただただ悔しい。」と思いを綴っている上田。次の世界戦は6月16日(土)にイタリアで開催されるリビーニョスカイマラソン(Livigno SkyMarathon)となります。世界の高いレベルの中、欧州で戦う日本人スカイランナーへの応援を引き続きよろしくお願いいたします。
Zegama-Aizkorri Marathon results (unofficial)
Men
1. Rémi Bonnet (SUI) – 3h54’
2. Stian Angermund-Vik (NOR) – 3h55’
3. Bartlomiej Przedwojewski (POL) – 3h56’
4. Marc Lauenstein (SUI) – 3h59’
5. Oriol Cardona Coll (ESP) – 4h01’
9. Ruy Ueda(JPN)– 4h07’
Women
1. Ida Nilsson (SWE) – 4h38’
2. Laura Orgué (ESP) – 4h45’
3. Ruth Croft (NZL) – 4h48’
4. Denisa Dragomir (ROU) – 4h51’
5. Sheila Avilés Castaño (ESP) – 4h54’
写真提供:株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン / 藤巻 翔