標高差1000mを駆け登るVK(バーティカルキロメーター)種目の世界シリーズ戦で吉住友里(YOSHIZUMI YURI)が年間ランキング2位という快挙を成し遂げました。VKWC(VKワールドサーキット)年間ランキングでの表彰台(3位以内)は日本人初の歴史的な快挙となります。

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2019 Overall Ranking Top 3 Results:

Men
1. Daniel Osanz (ESP) Team Adidas Terrex – 525pt
2. Camille Caparros (FRA) Team Raidlight – 372pt
3. Yoann Caillot (FRA) Team Méribel Sort Montagne – 362pt

Women
1. Jessica Pardin (FRA) Team La Sportiva – 560pt
2. Yuri Yoshizumi (JPN) Team Medifoam – 332pt
3. Oihana Azkorbebeitia (ESP) Team Euskal Selekzioa – 313pt

2019 ranking full results

2019 CIRCUIT CHAMPIONS CROWNED AND WORLD RECORD DESTROYED AT VERTICALE DU GRAND SERRE

VKWC

最終戦、這いつくばるように駆け登る吉住友里 ©MIKI SAKURAI
最終戦、這いつくばりながら急斜面を駆け登る吉住友里 ©MIKI SAKURAI

9月29日(日)にフランスで開催されたVKWC(バーティカルキロメーターワールドサーキット)の最終戦Verticale du Grand Serre。吉住は暫定2位でスタートラインに立ちました。1.8kmで標高差1000mを駆け登る世界一急峻なレースは女子の世界新記録が出るほどハイレベルなレースとなりました。吉住は最終戦の結果こそ13位に終わりましたが、それまでのポイントの貯金もあり、年間ランキング2位という順位を守り切ったまま、2019シーズンの長い長いレースのゴールテープを切りました。

女子2位・3位の吉住(左)と立石(右) ©NAGI MUROFUSHI
吉住(左)の戦いは4月の粟ヶ岳からスタートした。吉住は2位。右は3位の立石ゆう子 ©NAGI MUROFUSHI

吉住の2019シーズンの戦いは4月の粟ヶ岳VKから始まりました。粟ヶ岳では2位に入賞。6月にギリシャで開催されたオリンポスVKでも2位に入りました。タイトル獲得こそ無かったものの、日本ではバーティカルの女王として君臨する吉住が初めて世界に挑み続けたシーズンとなりました。

最終戦で世界新記録34分01秒で優勝したフランスのアクセル・ゲシェ。まさにアクセル全開!! ©VKWC
最終戦で世界新記録34分01秒で優勝したフランスのアクセル・ゲシェ。アクセル全開で駆け登る!! ©VKWC

吉住は自身のSNSで「フランス勢の強さに圧倒されつつも、世界にはこんなにまだまだ強い選手がたくさんいて、知らない世界がたくさんあるとわかり、まだまだ自分も成長したい!もっと世界を知りたい!その中で闘いたい!って心底思いました。みんなポール使ってる中でポールを使わずよじ登りで勝負しましたが、やはりポールを使えれば断然有利だし、来年は40分切り、入賞を目指して1年間頑張りたい!!」と来シーズンの再挑戦を見据えています。

シーズンのゴールを目指してのラストスパート。カメラの前で笑顔ではない吉住は珍しい ©VKWC
シーズンのゴールを目指してのラストスパート。必死の形相 ©VKWC

吉住は、全5戦で標高差約6000m(距離約27km、平均傾斜22%)5時間12分12秒で駆け登りました。これは、1分間に垂直方向に19.2m上昇し続けたことになります。日本スカイランニング界のパイオニアの一人として、世界の最高峰に挑み続ける吉住に、大きな拍手を!!