最高峰の頂へ、谷や海から、街や村から、どれだけ短い時間で登ることができるだろうか。登山者であればもつであろう、自然なロジックから生まれた快速登山が「スカイランニング」というスポーツです。世界最古の記録会は1895年にイギリスのベン・ネビス山で始まりました。日本では1913年に静岡県御殿場市で開催された富士登山競走までさかのぼります。日本におけるスカイランニング(=登山競走)の歴史は今年で105年目を迎えます。

1990年代、登山の哲学・思想を基にスポーツへと進化したスカイランニング。山岳ランニング界のトップリーグとして、1998年に第1回目の世界選手権が開催され、2003年からスカイランナー・ワールド・シリーズ(SWS)が世界各地で開催されています。日本ではスカイランナー・ジャパン・シリーズ(SJS)が2015年から始まり、今年で3シーズン目となります。

2017スカイランナー・ジャパン・シリーズ カレンダー

スポーツとしての健全な発展を進めるために、JSAでは医科学・安全環境・競技・強化・国際の5つの専門委員会を発足させました。今年度より、アスリートに対してのアンチドーピング安全登山の研修会も開始されます。

JSAリーダー研修会&ユース合宿 カレンダー

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まずは、2017年の私達スカイランナーの活動を支えてくださるJSAパートナーを紹介しましょう。SalomonはJSAのプレミアムパートナーであり、ジャパンシリーズのタイトルスポンサーです。スカイランニングの競技ルールにも対応した商品を多数展開しており、“最強”のグローバルチームにはキリアン・ジョルネをはじめとした世界レベルのスカイランナーたちも多数所属しています。

Salomon 公式サイト

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ゴールドパートナーは3社になります。Itoitexは強度が高く軽量化されたソックスのブランドです。テクニカルな悪路を進むスカイランニングに適した素材が使われています。
Itoitex 公式サイト

ChampionSystemはサイクリングやランニング等のオーダーウェアのブランドになります。ユース日本代表が身に着けているJSA公式ユニフォームもChampionSystemによってデザイン・制作されています。
ChampionSystem 公式サイト

計測工房はマラソン等のタイム計測のプロフェッショナル集団です。昨年の国内シリーズ戦では「びわ湖バレイスカイレース」で計測を担当してくださいました。
計測工房 公式サイト

シルバーパートナーは2社。ヘッドバンドブランドのBuffには主にジュニアレースを応援していただいております。Co-runnnersは「上田バーティカルレース」や「HARUKAS SKYRUN」で計測を担当しています。ブロンズパートナーとしては、凌駕眠り製作所。以上のブランドに支援していただきます。

JSAパートナー一覧とリンクはこちら

2017年の日本におけるスカイランニングのハイライトは、日本で初開催となる「アジア選手権」でしょう。9月9・10日に山形県山形市で開催される「ZAO SKYRUNNING」は、アジア各国の選手団を迎えての国際レースなります。ISF公認の国際レースとしては2007年のOSJおんたけスカイレース以来となります。

ZAO SKYRUNNING 公式ホームページ

また、“都市型”のバーティカルランニングもますます注目度が増しています。昨年12月にVWCエキシビジョンレースとして大阪市のあべのハルカスで開催された「HARUKAS SKYRUN」は、2017バーティカル・ワールド・サーキット(VWC)の本戦として11月12日(日)に開催されます。

HARUKAS SKYRUN 公式ホームページ

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2017年に記念大会を迎えるスカイランニングレースもあります。戦後間もない時代、荒廃した国と人々を元気づける。その理念から開催が始まった富士登山競走は70周年を迎えます。唯一無二のナショナルスカイレースとして、2017年も“JAPAN CUP”と位置付けています。21世紀の現代的なスタイルの山岳レースとして草分け的な存在の菅平スカイライントレイルランレースは10周年を迎えます。菅平ではスプリント種目である“SKYSPEED(スカイスピード)”の日本選手権も同時に開催されます。伝統の「富士」と、トレンドの最先端をゆく「菅平」。記念大会となる2つのスカイランニングレースにも注目が集まります。

富士登山競走 公式ホームページ

菅平スカイライントレイルランレース 公式ホームページ

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スカイランニングは日々“進化”しています。ただし、“空と地球が出会う場所”へと駆け登る、そのスカイランニングの原初の思想はこれからも変わることはありません。高く聳える頂に立った時の感動を想像してみてください。スカイランニングの魅力は、人種や国籍の違いを超えて人類共通のものであります。曇を突き抜け、高みを目指して。スカイランナーの合言葉は“Less cloud.More sky”です。