12月2日(日)、中国の香港で開催されたバーティカルランニングの世界シリーズVWC(バーティカル・ワールド・サーキット)の最終戦において、渡辺良治(Ryoji Watanabe)が男子3位、立石ゆう子(Yuko Tateishi)が女子5位に入りました。この結果を受けて、渡辺と立石は全9戦中5戦の合計ポイントで競われる2018VWCランキングで年間3位に入る快挙を成し遂げました。

VWCは11月に大阪大会が開催された
VWCは11月に大阪大会が開催された
最終戦に挑んだ日本チームは4名。左から、加藤、渡辺、立石、木下。
最終戦に挑んだ日本チームは4名。左から、加藤、渡辺、立石、木下。

VWCは世界各地の大都市の超高層ビルを駆け登る、バーティカルランニング(都市型スカイランニング)の世界シリーズ戦です。最終戦の香港大会は超高層ビルが林立する香港の中でも、最も高さのある「Hong Kong ICC」で開催されました。標高差484m、2120段を駆け登る、最終戦に相応しいハードな大会です。日本からは世界を転戦してきた渡辺と立石、そして、11月に大阪で開催された「ハルカススカイラン」で上位に入った、加藤聡(Satoshi Kato)木下久美(Kumi Kinoshita)がエリート部門に参戦しました。

長いシリーズのフィニッシュを迎えた渡辺 ©VWC・SportsRepublic
長いシリーズのフィニッシュを迎えた渡辺 ©VWC・Sporting Republic

最終戦には年間ランキングのトップを狙い、世界王者のピーター・ロボジンスキー(Piotr Lobodzinski)マーク・ボーン(Mark Bone)ら渡辺の好敵手が勢ぞろいしました。スタートダッシュの位置取りに敗れて、ピーターとマークのふたりに付いていく展開となった渡辺。世界の階段王を目指して粘るものの、中盤の50階あたりから引き離され、最後は一人旅になりそのまま3位でゴールしました。優勝したピーターとは36秒差と本人としては悔しい結果となりましたが、この結果を受けて2018VWCランキング3位が確定しました。渡辺は昨年も3位になっているため、2年連続の快挙達成となります。なお、後方よりスタートした加藤聡は8位に入る健闘をみせました。

最終戦は5位となった立石のゴール ©VWC・Sporting Republic
最終戦は5位となった立石のゴール ©VWC・Sporting Republic

先日のロンドン大会では3位に入った立石。今回も3位以内を狙ってスタートしましたが、スージー・ウォルサム(Suzy Walsham)アリス・マクナマラ(Alice MacNamara)等、世界ランク上位の女子が大集結した一段ハイレベルな展開となりました。レース結果は悔しさもにじむ5位。しかし、目標であった2018VWCランキング3位が確定し、日本人女子で初となる歴史的な快挙を達成となりました。また、木下久美は7位でゴール。日本勢の強さが輝いた最終戦であったといえます。

世界を転戦してきたVWCファミリーの結束力は香港の超高層ビルよりも太くて強い!! ©VWC・Sporting Republic
世界を転戦してきたVWCファミリーの結束力は香港の超高層ビルよりも太くて強い!! ©VWC・Sporting Republic

 

SHKP Vertical Run for Charity: Race to Hong Kong ICC results
Men

  1. Piotr Lobodzinski (POL) – 12’00”
  2. Mark Bourne (AUS) – 12’23”
  3. Ryoji Watanabe (JPN) – 12’36”
  4. Emanuele Manzi (ITA) – 13’41”
  5. Jeff Campbell (CAN) – 13’46”

Women

  1. Suzy Walsham (AUS) – 14’05”
  2. Valentina Bellotti (ITA) – 14’57”
  3. Alice McNamara (AUS) – 15’42”
  4. Laura Manninen (FIN) – 15’46”
  5. Yuko Tateishi (JPN) – 16’12”

Race website

毎回出し切る渡辺選手。35歳となるが若い世代の壁になり続ける! ©VWC・Sporting Republic
毎回出し切る渡辺の姿はアスリートのかっこよさがある。35歳となるが若い世代の壁になり続けるだろう!! ©VWC・Sporting Republic
立石は山岳のVKでも活躍。ウルトラでも日本チャンピオンに輝いた ©VWC・Sporting Republic
立石は山岳のVKでも活躍。ウルトラでも日本チャンピオンに輝いた。スカイランニング界のマルチプレイヤーだ!! ©VWC・Sporting Republic

長い2018シーズン。渡辺はソウル・マニラ・北京・上海・大阪・香港の6戦、立石はソウル・マニラ・北京・上海・ロンドン・香港の6戦を巡って世界レベルで戦ってきました。山岳のスカイラン二ングに比べるとアジア圏内の大会も多いため、遠征もしやすいとはいえ、世界3位という結果を出すことは並大抵のことではできません。大都市の最高峰を駆け登る、日本の都市型スカイラン二ング界を代表するふたりに最大限の称賛を送りたいです。また、二人の背中を追いかける次世代のアスリートの登場も楽しみですね!!

2018_VWC_Ranking_HONG-KONG_M-1-1

2018_VWC_Ranking_HONG-KONG_W-1-1

Rankings 

Hong Kong’s triumphant VWC Grand Finale