10月19日(日)、マレーシアのボルネオ島・サバ州で開催されたスカイランナーワールドシリーズ(SWS)第21戦「Mt.キナバル国際クライマソン(Mt.Kinabalu International Climbahton)」で、楠田涼葉(Kusuda Suzuha/TEAM☆SKY KYOTO)が女子6位、藤飛翔(Fuji Tsubasa/長野県)が男子9位に入賞しました。

Mt.キナバル国際クライマソン(以下、クライマソン)往復26kmで標高差±2760m、東南アジア最高峰のキナバル山(標高4095m)の山頂を折り返す伝統的なスカイランニング競技会です。クライマソンは、スカイランニングの歴史に欠かせない重要なレースのひとつです。山岳救助活動の効率化と観光振興のため、1987年に第1回が開催され、2002-2010年にはスカイランナーワールドシリーズの重要なレース(時にはシリーズ最終戦の場)として、歴代の名だたるスカイランナー達が4000m級の頂に挑んできました。2014年には現JSA代表理事の松本大(Matsumoto Dai/群馬)が日本人として初優勝。2015年に発生したサバ地震による岩塊の崩落で多数の死傷者が出たため中断を余儀なくされましたが、2016・2017年には復活開催。しかし、ワールドシリーズ戦から外れたこともあり2018年以降は開催が見送られてきました。しかし、2024年にレースが再開し、第32回目の開催となる2025年に再びワールドシリーズに戻ってきました。

15年ぶりにワールドシリーズに戻ってきたキナバル ©Sri Pelancongan
山頂付近の壮大な景観 ©_guaresti_
笑顔で駆け下る楠田 ©_guaresti_

今回、往年のキナバルの歴史を知る日本人スカイランナーも多数挑戦した中で、最高位となる女子6位となったのはワールドシリーズを転戦する楠田涼葉でした。11月に開催されるSKYMASTERS(シリーズ最終戦)を前に、初の標高4000m級山岳レースに挑んだ楠田のコメントは以下のとおり。

Mount Kinabalu International Climbathonは標高4095mのキナバル山山頂まで駆け登り、そして駆け下るレース。 私の過去最高の標高は富士山の3776m。 4000mを超える世界はどんな感覚なんだろう。 そこから見える景色はどれほど素晴らしいのだろう。 ワクワクした気持ちでスタートしました。 山頂付近以外は石段や木段が多く、パワーウォークが遅い私は登りで思った以上に時間がかかってしまいました。 ただ、日頃低酸素トレーニングに通っているおかげか、4000mを超えても高山病の症状は一切なく、楽しみながら駆け登ることができたのは嬉しいです。 山頂の標高4095m、雲の上から見下ろす景色は、思わず息を呑むほど美しかったです。 下りは、膝とハムストリングスの不調でペースを上げることはできなかったですが、痛みに耐え抜き、出せる力を振り絞ってゴールすることができました。 レースから数日経った今でも、達成感と充実感、そして幸福感で満たされています。 次はいよいよ3スペインで行われる最終戦のMarató dels Dements Skymasters。 そこでも笑顔で駆け抜けられるよう、残り3週間、しっかり心も体もケアしていこうと思います。

男子TOP5

2025スカイランナーワールドシリーズもいよいよクライマックスが近づいています。10月25日には韓国で第22戦、10月26日にはスペインで第23戦が開催され、最終戦のSKYMASTERS(スカイマスターズ)は11月8日にスペインで開催されます。最後まで立っていた奴が勝つ!!年間ランキングの行方にもご注目ください!!

2025 Merrell Skyrunner® World Series