12月2日(日)、中国の香港にて2018スカイランニングアジア選手権が開催され、男子では三浦裕一(Yuichi Miura)が金メダル、阪田啓一郎(Keiichiro Sakata)が銅メダル、女子では上田絢加(Ayaka Ueda)が銅メダルを獲得しました。三浦はアジア選手権3連覇という快挙を達成。阪田と上田はスカイラン二ングの国際レース初挑戦で大きな成果を得ることができました。

昨年は山形県の蔵王でバーテイカルキロメーター(VK)とスカイ(SKY)種目が開催されたアジア選手権ですが、今年は50km超のウルトラ(ULTRA)種目のみの開催となりました。大陸別選手権は欧米では2年に1度の隔年開催となりますが、公式戦の少ないアジア地域での競技普及のためにアジア選手権は2015年から毎年開催され、各国からのアクセスのよい香港が舞台となってきました。

香港の山は固い地質でできており、アジア選手権と位置付けられた「ランタウ50(Lantau50)」のコースは標高約1000mを駆け登る急峻なコースとなっています。急斜面は階段状に整備された登山道であり、技術的難易度は低いものの、日本よりも硬い地面に足の筋肉がダメージを受けやすいタフなコースでもあります。また、ランタウ島の最高峰であるランタウピークからは360度の眺望であり、標高は低いながらも山岳の雄大さを楽しめます。

今回の大会には欧米からも国際的な山岳レースで活躍する強豪選手が参戦したため、総合ではハイレベルな展開となりました。金メダルを獲得した三浦は序盤から欧州勢の中に入る好位置につけ、アップダウンの激しくなる後半に追い上げて総合でも3位に入りました。9月にスコットランドで開催された世界選手権10位の実力をアジア選手権の舞台でも発揮することになりました。

国際的なスカイランニング大会へ初挑戦となった阪田と上田ですが、終始、順位をキープしたレース展開をみせました。阪田は経験豊富なベテランの山岳アスリートであり、一方の上田は山岳レースの経験は少ないものの持ち前の持久力を活かして粘りのスカイランをみせました。毎年、次々とスカイランニングで活躍する選手が日本各地から登場するのは、全国各地が急峻な山岳に恵まれた日本の地形だからこそというのも考えられます。まさに今後の日本勢の可能性を示した快挙だといえるでしょう。

スカイランニングはFAST&LIGHTな快速であると同時に、山岳ランニング界のトップシーンでもあります。2019年もアジア選手権は開催される予定です。日本人山岳アスリートたちの挑戦を待っています!!
2018 Skyrunning Asian Champs「Lantau50」
Men
- Yuichi Miura (JPN) – 06:14:16
- John Ray Onifa (PHL) – 06:39:13
- Keiichiro Sakata (JPN) – 06:42:40
- Elias Tabac (PHL) – 06:48:49
- Yutaro Yokouchi (JPN) – 07:36:05
Women
- Man Yee Cheung (HKG) – 08:38:46
- Wenchie Santome (PHL) – 08:58:04
- Ayaka Ueda (JPN) – 09:00:49
- Rhoda Cheung (HKG) – 09:24:45
- Jcy Ho (HKG) – 09:29:27