7月29日(金)、山梨県富士吉田市にて第75回富士登山競走が開催されました。日本一の山岳を舞台とする伝統のレースは2022スカイランナージャパンシリーズの特別戦に位置づけられております。コロナ禍による2回の中止を経て、3年ぶりの開催となりました。富士登山競走で過去10回優勝した芹澤雄二(Serizawa Yuji)さんの選手宣誓の後、1600名のスカイランナーが距離21km/標高差3000mを経た先に待つ富士山頂を目指してスタートしました。
男子は甲斐大貴(Kai Hiroki/千葉)が2時間51分代で初優勝、女子は吉住友里(Yoshizumi Yuri/山梨)が3時間15分代で4連覇を達成しました。4連覇達成は中島/佐々木和子(Sasaki Kazuko)、星野芳美(Hoshino Yoshimi)に次いで女子では歴代3人目となります。なお、男子では芹澤雄二(Serizawa Yuji)が7連覇しています。
富士登山競走(21km/+3000m)
2022優勝タイム
男子/MEN 甲斐 大貴 2:51:50
女子/WOMEN 吉住 友里 3:15:12
コースレコード
男子/MEN 宮原 徹 2:27:41 (2011)
女子/WOMEN 中島 和子 2:51:36 (1986)
男子優勝の甲斐は”突っ込んだつもりはなかったがロード区間で足がボロボロになってしまってラップタイムも落ちてしまったが、山に入ってからリズムを取り戻して逃げ切ることができて良かったです。3000mを超える登りっぱなしのレースは他に無いので最も過酷だと思います。自分のペースで無理せずいったというのが良かった(勝因)と思います”と初体験・初優勝の富士登山競走を振り返りました。男子2位には村田稔明(Murata Toshiaki/静岡)、男子3位には江本英卓(Emoto Suguru/東京)が入りました。
女子優勝の吉住は”4連覇できて一安心です。4連覇と3時間切りを目指していたが、3時間15分で自分の課題が見えたのは良かった。3年ぶりに富士登山競走に出れて山頂コースを走れたことは嬉しいし感謝しています”とレースを振り返りました。2位には楠田涼葉(Kusuda Suzuha/大阪)、3位には上田絢加(Ueda Ayaka/東京)と、トップ3にはスカイランニング世界選手権日本代表組がランクインしました。
SJS特別戦 富士登山競走トップ10
男子/MEN
1、甲斐大貴(千葉)2:51:50
2、村田稔明(静岡)2:53:26
3、江本英卓(東京)2:55:11
4、薬師寺裕人(愛媛)2:57:11
5、宮川朋史(福井)2:58:51
6、牛田美樹(群馬)3:04:25
7、堀江智史(埼玉)3:05:05
8、後藤憲仁(神奈川)3:06:13
9、竹村直太(兵庫)3:07:28
10、小幡利春(新潟)3:09:20
女子/WOMEN
1、吉住友里(山梨)3:15:12
2、楠田涼葉(大阪)3:34:05
3、上田絢加(東京)3:34:56
4、相原千尋(香川)3:36:55
5、廣瀬光子(東京)3:42:03
6、木下久美(大阪)3:48:58
7、藤本麻里(山梨)4:00:16
8、加藤揚子(群馬)4:01:12
9、狩野幸子(群馬)4:01:26
10、スミルノバアデリナ(神奈川)4:01:40
富士登山競走は第2次世界大戦後で荒廃した日本を元気づけようと始まった経緯があります。東日本大震災やコロナ禍を乗り越え、未来へと伝統は受け継がれていきます。ご尽力くださったスタッフ・関係者の皆様に心より御礼申し上げます。