11月16日にスペインで開催された2024スカイランナーワールドシリーズ(SWS)最終戦「スカイマスターズ(THE SKYMASTERS)」で、近江竜之介(Omi Ryunosuke)が7位、、小田切将真(Otagiri Shoma)が10位に入賞しました。また、上田瑠偉(Ueda Ruy)がシリーズランキング10位となり、自身にとって2019年以来のトップ10入りを果たしました。
距離42kmで累積標高差3808mの低山ながらテクニカルかつハードなワールドシリーズ最終戦。マラト・デルス・デメンツ(MARATO DELS DEMENTS)という既存レースが2024スカイマスターズの舞台に位置づけられました。上田が攻めのレース展開でトップに立ちますが中盤以降で失速。集団についていった近江と小田切が最後までペースを守り、ハイレベルな最終戦で10位以内に入る健闘をみせました。
近江のコメント:
シーズンの締めくくりはSWS Finalでした。距離42kmで累積標高3540mとハードなコースでしたが、目標のトップ10に入るとが出来ました。レースはイタリア勢と多くの時間一緒でしたが、岩場のテクニックや身体の使い方はとても勉強になりました。 応援ありがとうございました!
小田切のコメント:
今回のレースは強豪選手も多かったので、15位前後がいいところかなと思っていたので、10位という結果は驚きが大きいです。 途中まではスペインのアントニオ選手と同じパックで走ることができ、後ろから走りを見て学ぶことも多くありました。 25キロぐらいから1人になってしまって苦しい時間も長かったですが、最後までなんとか体を動かし続けることができました。 ラッキーもありましたが、このメンバーの中でトップ10に入れたことは驚きとともに、自信にもなりました。 ですが、世界のトップ層とはまだまだ大きな差があるので一歩ずつでも近づいていけるようにこれからも精進します。 今回もたくさんの応援やサポートありがとうございました!
上田瑠偉は2019年の優勝以来、5年ぶりにシリーズ戦を最後まで戦い抜き、見事トップ10に入りました。
上田のコメント:
2019年ぶりにSWSを戦い抜きましたが、改めてシーズン通してポイントを揃えることの難しさを感じました。 今年はひとつもウィナービブを勝ち獲れていなかったので最終戦こそはと意気込んだものの空回りしてしまいました。不完全燃焼に終わってしまい残念ではありますが、先日同じ州内で大洪水があったにも関わらず開催に尽力してくださった主催者方には感謝しています。1日でも早い復興を祈っています。 20周年を迎えたシーズンでこれまで以上に多くの国での開催、そして各国から素晴らしいアスリートが参加し、様々な国のスカイランニングカルチャーが交わった良いシーズンでした。
スカイマスターズに出場した日本勢(7名)のリザルトは以下の通り
MEN
1.Roberto Delorenzi 4:45:48
2.Luca Del Pero 4:46:49
3.Manuel Merillas Moledo 4:47:16
7.Ryunosuke Omi 5:01:02
10.Shoma Otagiri 5:09:01
14.Ruy Ueda 5:13:37
34.Hirotake Nagata 5:51:52
37.Ryuta Iwai 5:57:35
40.Shota Matsumoto 6:03:20
WOMEN
1.Anastasia Rubtsova 5:38:53
2.Julia Font Gomez 5:40:58
3.Oihana Kortazar Aranzeta 5:46:40
49.Kaede Hayashi 8:28:38
2025スカイランナーワールドシリーズを制したのは、男女ともに最終戦で勝利した実力者でした。男子はスイスのロベルト・デロレンツィ(Roberto Delorenzi)、女子はロシア出身(個人として中立)のアナスタシア・ルブツォワ(Anastasia Rubtsova)が栄光あるチャンピオンの座を勝ち取りました。
2024スカイランナーワールドシリーズは23歳以下のユース世代で競うU23トロフェオ・エステバン・オリヴェロも初めて実施されました。2023スカイランナーワールドシリーズ戦の勝者のひとりであり、22歳の若さで山岳事故で亡くなったフランスのスカイランナー、エステバン・オリヴェロの名前を冠して実施されました。初めての試みでは男女ともにスペインの若い選手、男子はヤン・トレラ(Jan Torrella)、女子はライア・モントーヤ(Laia Montoya)がシリーズチャンピオンとなりました。
2025スカイランナーワールドシリーズのカレンダーは11月22日に発表されます。2024シーズンの日本勢の活躍は素晴らしいものでした。2025年はより多くの日本人スカイランナーが世界の「頂」を目指すシーズンになることを願っております!Less cloud.More sky!