雪上の山岳を駆け登るスカイランニングの冬季種目であるスカイスノー(SKYSNOW)。日本国内で雪上ランニング文化を普及するシンボルとしてJSAが主催する2023 SKYSNOW JAPAN SERIES(全5戦)がいよいよ今週末に新潟県南魚沼市にて開幕します。開幕戦は新規レースである八海山スカイスノー。地域のシンボルの山岳である八海山(標高1778m)の斜面、標高差800mを一気に直線的に駆け登る国内屈指の難易度を誇る雪上バーティカルで2023公式戦がスタートします!!

2023 SKYSNOW JAPAN SERIES カレンダー・ルール>>

蔵王で開催された2022開幕戦 ©ZAO SKYRUN

スカイスノー(SKYSNOW)は2021年にISFルールに加わった種目であり、高所山岳の雪氷上を駆け登った本来のスカイランニングの形式がその由来となります。選手は滑り止めとなるマイクロクランポンをシューズに装着し、時にはポールを使用して、踏み固められた雪の斜面に挑みます。欧州では雪上ランニングはポピュラーなアウトドアクティビティーのひとつとして多くの競技会が開催されてきた歴史がありますが、日本においては体系化されたスポーツとして認知されることはありませんでした。2022年3月にはスペインで第1回目となる世界選手権(日本はコロナ禍のため不参加)も開催されました。国内ではJSAにより2021年に全日本選手権のテストレースが開催され、2022年3月よりSKYSNOW JAPAN SERIES、2022年4月に第1回目となる全日本スカイスノー選手権大会が開催されました。

スカイスノーのパイオニアである小幡親子 ©嬬恋スカイラン

昨年のシリーズチャンピオンであり、2022全日本選手権のチャンピオンである小幡利春(Obata Toshiharu)は次のように語ります。

いよいよ待ちにまったスノーシーズンの始まり!雪国に育ち自然に身についた能力が発揮出来る新競技スカイスノー。白銀の世界を駆け走る爽快感、山頂にたどり着いた達成感にそこからの絶景、共に争った仲間との絆。その魅力を多くの皆さんに知って頂きたい!
そんな思いを形にと八海山スカイスノー大会を企画しました。地域発展や子供達の明るい未来の為に。多くのご協力を頂き本当に感謝しています。選手としても世界戦に向け磨きをかけるシーズンにしたいと考えてます。今シーズンも宜しく願いします!

雪山快速登山のスタイル 撮影:室伏那儀

JSA代表である松本大(Matsumoto Dai)はスカイスノーの魅力について次のように語ります。

山岳の雪氷の上をファスト&ライトに移動する手段には、SKIMO(山岳スキー)が代表的なアクティビティーとしてあります。しかし、積雪に恵まれたエリアを除けば、スキー板を使わない方が快適に登り下りできる雪山も多く存在します。スカイスノーを楽しめるフィールドは日本の山岳地域に多く広がっています。スカイスノーはスカイランナーたちが冬場に切磋琢磨する競技スポーツという側面もありますが、魅力はそれだけではありません。登山者には雪山登山の入り口や体力強化のトレーニングとして。ランナーには四季を通して山岳ランを楽しむ手段として。まずは多くの方に体験していただきたいという思いであります。雪山の荘厳さに心打たれる経験が待っています!

SKYSNOWを見たことない方は是非動画をご覧ください!