5月20日(土)、長野県南箕輪村にてSKYCLASSICシリーズ第1戦「経ヶ岳バーティカルリミット」が開催されました。全体で約870名の選手が参加した今大会は、急峻な山岳が聳える長野県南部地域において最大級の山岳レースとなります。コースは山麓の大芝公園と標高2296mの経ヶ岳山頂を往復する21km、標高差1650mの急峻なもの。これは村の中学校の体育行事として半世紀以上続いている「経ヶ岳強歩大会」の伝統的なルートでもあります。3回目の開催となった今回ですが、ジュニアレースの開催も始まったこともあり、南箕輪村の春の一大イベントとして地域に定着しはじめています。
SKYCLASSICシリーズ第1戦となったロングコースには、開幕戦に相応しく国内のトップアスリートが多数参加しました。過去2回の優勝者(男子:宮原・上田、女子:長谷川・渡部)が参戦しなかった今回は、男女ともに混戦が予想されました。大会当日は、山麓では30℃の暑さでありながら、山頂付近には残雪も残る“過酷”なコンディションとなりましたが、その中で力を発揮したのが、ランニング経験が豊富なエリート選手、愛知県勢の2名でした。男子は加藤聡(Satoshi Kato)が2時間15分39秒、女子は長坂恵子(Keiko Nagasaka)が3時間05分46秒で、共にシリーズ戦初タイトルを獲得しました。これは、愛知県勢にとっても初のタイトル獲得となります。
男子2位には加藤から3分差で近藤敬仁(Yoshihito Kondo)がランクイン。近藤は先週末には比叡山で開催された50kmのトレイルランレースを制したばかりでしたが、今期の調子のよさがうかがえます。3位にはユース世代の吉野大和(Yamato Yoshino)が入りました。吉野は終盤まで加藤と2分差の2位につけていました。ユース世界選手権の日本代表でもある吉野は、ユース世代のエースのひとりとして今後も活躍が期待されます。4位には昨年のシリーズ王者の牛田美樹(Miki Ushida)、5位には富士登山競走優勝者のひとりである横山忠男(Tadao Yoakoyama)と、群馬県勢が続いて入りました。
女子2位には昨年の経ヶ岳で4位だった桑原絵里(Eri Kuwahara)がランクインしました。タイムの出にくいコンディションでありながら、桑原は昨年の自身のタイムより2分程度しか落としていません。今季のSKYCLASSICシリーズで上位に入ることが有望な選手のひとりです。3位にはロングレースで活躍する佐野亜弓(Ayumi Sano)が初の表彰台に。4位には折戸小百合(Sayuri Orito)、5位には早川由香里(Yukari Hayakawa)と、昨年のシリーズ戦でも活躍した実力者の2名が入りました。
今後のシリーズ戦も地域のシンボルの山が舞台となります。VERTIVCALシリーズ第2戦は5月27日(土)に長野県木島平村にて開催される「たかやしろバーティカル・キロメーター」、SKYCLASSICシリーズ第2戦は6月11日(日)に長野県上田市にて開催される「菅平スカイライントレイルランレース」です。日本各地の山岳の素晴らしさを学ぶ機会として、2017Salomonスカイランナージャパンシリーズへの挑戦をお待ちしております!!
SKYCLASSICシリーズ第1戦
男子トップ5
1. 加藤 聡/Satoshi Kato 2:15:39 愛知県
2. 近藤 敬仁/Yoshihito Kondo 2:18:44 静岡県
3. 吉野 大和/Yamato Yoshino 2:19:40 群馬県
4. 牛田 美樹/Miki Ushida 2:20:18 群馬県
5. 横山 忠男/Tadao Yokoyama 2:20:56 群馬県
女子トップ5
1. 長坂 恵子/Keiko Nagasaka 3:05:46 愛知県
2. 桑原 絵理/Eri Kuwahara 3:07:31 福島県
3. 佐野 亜弓/Ayumi Sano 3:24:33 三重県
4. 折戸 小百合/Sayuri Orito 3:26:37 石川県
5. 早川 由香里/Yukari Hayakawa 3:27:51 愛知県