2017Salomon Skyrunner? Japan Seriesの終わりを告げたのはスカイランナーの感動のゴールではなく、強大な自然の力でした。10月22日(日)、宮崎県西米良村で開催が予定されていたシリーズ最終戦「西米良スカイランニングクエスト」は、大型台風接近のため中止となりました。スカイランニングは気象条件の影響を大きく受ける山岳スポーツのひとつ。最終戦のホストとして準備にご尽力いただいた西米良村や大会スタッフの皆さんに、心からの感謝を申し上げます。西米良村のシンボル市房山はこれからも聳え続けます。また来年、カリコボーズの里、西米良に集いましょう!!
最終戦中止のため、2017SKYCLASSICシリーズに関しては「ZAO SKYRUNNING」終了時の暫定ランキングが最終の年間ランキングとなります。
男子は経ヶ岳と菅平の2戦で優勝した愛知県の加藤聡(Satoshi Kato)が初のシリーズ王者の栄冠を手にしました。加藤はびわ湖と蔵王でも準優勝。各レースでライバル選手との接戦を繰り広げ、2017年のスカイランニングを大いに湧かせました。2位には、びわ湖で優勝した静岡県の近藤敬仁(Yohsiihto Kondo)が入りました。近藤と加藤の「びわ湖」での接戦はハイライトシーンのひとつです。3位にはユース世代のエースである群馬県の吉野大和(Yamato Yoshino)が入りました。吉野はバーティカルシリーズでも4位と大健闘。今後のさらなる成長が楽しみな若きスカイランナーです。
女子は、菅平・びわ湖・蔵王の3戦で勝利した北海道の高村貴子(Takako Takamura)が‶世界レベル”の力を発揮してシリーズ女王に輝きました。昨年はユース世代であった高村ですが、”ユース卒業後”の今期の成長ぶりには目を見張るものがありました。ゴールまで力を抜くことなく、男子選手を追いかけ続ける闘志は印象的であり、その瞳は世界をみつめていました。2位には全4戦で安定した力をみせた福島県の桑原絵里(Eri Kuwahara)が入りました。桑原は昨年にスカイランニングに出会い2016シーズンの年間ランキングは6位で今期は大躍進。来期以降の活躍も楽しみなスカイランナーです。3位には石川県の折戸小百合(Sayuri Orito)が入りました。折戸はアジア選手権の蔵王でも4位という好成績。バーティカルの高村まゆみ(Mayumi Takamura)と共に北陸のスカイランニングシーンを象徴する存在になっています。
また、年代別のシリーズランキング(40代・50代・60代)を決めるマスターズの結果も決まりました。60代王者は、経ヶ岳と菅平の2戦でトップの群馬県の田島篤(Atsushi Tajima)と全戦でトップを飾った埼玉県の須藤吉仕子(Kishiko Suto)。須藤の成績はバーティカルの7戦、スカイクラシックの4戦、合計11戦での完全勝利であり歴史に残る快挙となります。50代王者は、全4戦でポイントを獲得した長野県の内田正直(Masanao Uchida)と総合ランキングで3位に入った折戸小百合。内田はバーティカルも合わせて50代男子の2冠を達成です。40代王者は、総合ランキングで男子4位と大健闘した福井県の吉田岳生(Takeo Yoshida)と、同じく総合ランキングで女子5位になった愛知県の早川由香里(Yukari Hayakawa)が栄冠を手にしました。初年度にも関わらず、盛り上がりを見せたマスターズシリーズ。来年のさらなる発展が予想されます。
プレシーズンも含めると4年目となった Salomon Skyrunner? Japan Series。5年目の節目となる2018年は新レースも含めてバージョンアップして開催を予定しています。UIAA(国際山岳連盟)とタッグを組んだスカイランニングは、山岳ランニングのトップシーンとして「難易度・標高差・高標高・雪上」という4つの山岳要素を国内外で明確に表現していきます。それは、「山を走る」のではなく「(空に向かって)駆け登る」という世界観であり、陸上競技とは異なるものです。登山をベースとした真のスカイランニングへ。2018シーズンのシリーズカレンダーは1月に発表予定です。
SKYCLASSICシリーズ総合ランキング
男子/MEN
1.加藤 聡 / Satoshi Kato 288.0ポイント
2.近藤 敬仁 / Yoshihito Kondo 266.0ポイント
3.吉野 大和 / Yamato Yoshino 218.0ポイント
女子/WOMEN
1.高村 貴子 / Takamura Takako 300.0ポイント
2.桑原 絵里 / Eri Kuwahara 246.0ポイント
3.折戸小百合 / Sayuri Orito 182.0ポイント