5月3日(木・祝)、長野県上田市にて、バーティカルシリーズ第2戦「上田バーティカルレース」が開催されました。バーティカル単体としては世界最大規模の550名が参加したスカイランニングの春の祭典。シリーズ第2戦となったエリート(猿飛佐助コース)は途中下り坂もある5km+1000mのコース。男子は宮原徹(Toru Miyahara)が4連覇を達成して優勝。女子は今年から山岳でのスカイランニングに挑戦している立石ゆう子(Yuko Tateishi)が初のタイトルを獲得しました。
第4回目の開催となった上田バーティカルレース―太郎山登山競走―は、上田市の鎮守である大星神社から市民の山である太郎山の山頂へと駆け登る大会です。太郎山では約50年前に登山駅伝、約100年前にも登山競走が開催されてきた背景があり、スカイランニングは上田市を代表するスポーツ文化のひとつとして多くの市民に受け入れられつつあります。
女子は、2週間前のバーティカル日本選手権「粟ヶ岳」で2位となった立石ゆう子(Yuko Tateishi)が56分06秒で優勝。粟ヶ岳では残雪の山に苦戦した立石でしたが、雪のない太郎山では実力を大いに発揮してジャパンシリーズで初のタイトルを獲得しました。2位には日本選手権女王の高村貴子(Takako Takamura)が立石から+3分の59分08秒。3位には日本代表の小川ミーナ(Mina Ogawa)が1時間00分26秒で入りました。
男子は、宮原徹(Toru Miyahara)が大会4連覇を達成して今季1勝目を勝ち取りました。宮原のタイムは昨年より+2分の44分08秒。直前まで雨が降ったため、ぬかるみと蒸し暑さで全体的にタイムは悪いコンディションであったといえます。2位には日本代表の永里剛城(Goki Nagasato)が宮原から+35秒の44分43秒、3位にはクロスカントリースキーで活躍する馬場直人(Naoto Baba)が46分06秒でランクイン。この3名は昨年も上位に入っており、悪いコンディションながら実力通りの結果となったといえます。
スカイランニングの魅力として「観る」という点がありますが、交通の便の良い上田バーティカルレースは家族連れの参加も多く、山頂は応援者で賑やかな大会です。スカイランニングを上田市民のスポーツにしようという動きが近年盛り上がってきており、市民の参加者も増えてきています。このような文化的なスポーツの象徴として上田バーティカルレースの今後の発展に大いに期待したいところです。
2018 Colombia Montrail Skyrunnner® Japan Series (VKシリーズ)の第2戦も日本のスカイランニングに相応しい大会となりました。バーティカルシリーズの次戦は6月2日に滋賀県大津市で開催されるびわ湖バレイVK。びわ湖を眼下に望む、西日本を代表する本格派山岳レースにも大いに注目です。
2018 上田VK 上位リザルト
男子トップ5
1. 宮原 徹 / Toru Miyahara 44:08
2. 永里 剛城 / Goki Nagasato 44:43
3. 馬場 直人 / Naoto Baba 46:06
4. 新牛込 崇史 / Takashi Shinushigome 47:29
5. 八田 康裕 / Yasuhiro Hatta 48:18
女子トップ5
1. 立石 ゆう子 / Yuko Tateishi 56:06
2. 高村 貴子 / Takako Takamura 59:08
3. 小川ミーナ / Mina Ogawa 1:00:26
4. 木下 久美 / Kumi Kinoshita 1:04:27
5. 須藤 吉仕子 / KIshiko Suto 1:05:05