12月3日(日)、中国の香港で開催されたバーティカルランニングの世界シリーズVWC(バーティカル・ワールド・サーキット)の最終戦において、渡辺良治(Ryoji Watanabe)が男子2位、吉住友里(Yuri Yoshizumi)が女子2位に入りました。VWCは世界各地の大都市の超高層ビルを駆け登る、バーティカルランニング(都市型スカイランニング)の世界シリーズ戦です。吉住と渡辺の”アベック入賞”は、10月の上海、11月の大阪に続き、今季3度目となります。
2017VWCは世界10都市で開催される世界シリーズ戦です。年間ランキングの上位を狙う渡辺はマニラ、北京、上海、大阪と、アジアで開催されるシリーズ戦を転戦してきました。香港大会は今年の第10戦目(最終戦)として開催され正式名称は「SHKP Vertical Run for Charity:Race to Hong Kong ICC 」です。2120段、標高差364mを一気に駆け登ります。
男子の優勝は、先日のハルカススカイランで2位だったマーク・ボーン(オーストラリア)でタイムは12分37秒。渡辺はたった5秒差の2位でゴールへ倒れこみました。世界トップの背中が手の届くところまで近づいた、今後につながる会心のレースであったといえます。3位にはシーズンを通して渡辺と競い合ってきたライバルのエマニュエル・マンジ(イタリア)がランクイン。
この結果を受けて、渡辺は年間ランキング3位に浮上。アジア勢として初となるスカイランニング史に残る快挙を成し遂げました。バーティカルランを専門とする渡辺の活躍によって、日本にバーティカルランニングやスカイランニングの新たなファンが増えたといえます。世界の階段王を目指して、渡辺は2018年も空に向かって階段を駆け登り続けることでしょう。
女子の優勝は世界女王のスージ―・ウォルサム(オーストラリア)でタイムは13分58秒。吉住は61秒差の14分59秒でした。3位にはアリス・マクラナマ(オーストラリア)が入りました。4月に開催されたVWCソウル大会、上海大会でもスージに次いで2位だった吉住。実は疲労がたまっていて体調が悪い中での戦いとなりましたが、最後までトップアスリートとしての闘志を私たちにみせてくれました。
吉住は、出場レース数は少ないものの、年間ランキング5位という快挙を達成。吉住は都市のバーティカルだけでなく、山岳のバーティカルでも活躍。5月のトランスブルカニアVKではウィナービブを獲得。ジャパンシリーズでは全7戦を制覇しました。さらには、ロードのマラソンやトレイルランなどでも幅広い活躍をみせた2017シーズンとなりました。
2018VWCのカレンダーは年明けに発表される予定です。2018年も都市の最高峰に駆け登るバーティカルランニングへの挑戦をお待ちしております!!
VWC最終戦・香港大会 Race results
Men
1.Mark Bourne (AUS) – 12’37”
2.Ryoji Watanabe (JPN) – 12’42”
3.Emanuele Manzi (ITA) – 12’50”
4.Ou Jiajing (CHN) – 12’45”
5.Omar Bekkali (BEL) – 13’47”
Women
1.Suzy Walsham (AUS) – 13’58”
2.Yuri Yoshizumi (JAP) – 14’59”
3.Alice McNamara (AUS) – 16’09”
4.Natalia Sedykh (RUS) – 16’40”
5.Lenka Svabikova (CZE) – 17’15”
2017 Vertical World Circuit final ranking(年間ランキング)
Men
1.Piotr Lobodzinski (POL) – 500 points
2.Mark Bourne (AUS) – 496 points
3.Ryoji Watanabe (JPN) – 401.6 points
4.Emanuele Manzi (ITA) – 397.6 points
5.Omar Bekkali (BEL) – 363.6 points
Women
1.Suzy Walsham (AUS) – 520 points
2.Lenka Svabikova (CZE) – 441.6 points
3.Natalia Sedykh (RUS) – 398.4 points
4.Cristina Bonacina (ITA) – 392.8 points
5.Yuri Yoshizumi (JAP) – 293.6 points