11月4日(日)、大阪市に聳える日本一の超高層ビル「あべのハルカス」において、3回目のハルカス・スカイラン2018(Harukas Skyrun 2018)が開催されました。最上階まで1610段を駆け登る垂直レースにおいて、吉住友里(Yuri Yoshizumi)が偉業となる女子エリート部門3連覇を達成。渡辺良治(Ryoji Watanabe)は3年連続の男子エリート部門3位入賞となりました。

ハルカス・スカイラン2018は、VWC(バーティカルワールドサーキット)の第7戦と位置付けられた国際大会。VWCは世界各地の大都市の超高層ビルを駆け登る、バーティカルランニング(都市型スカイランニング)の世界シリーズ戦となります。世界的なアスリートが出場する「VWCエリートの部」、国内の選抜されたエリート選手が出場する「一般エリートの部」、一般選手が出場する「一般ランナーの部」の3部門を合わせると、全参加者数は2400名となり、バーティカルラン二ングでは世界最大級のビッグイベントとなります。

2018_VWC_VISUAL_web女子エリート部門3連覇を達成した吉住友里(Yuri Yoshizumi)は、昨年の自身の記録を下回るものの、2位以下を30秒以上突き放す圧勝。笑顔でゴールテープを切りました。吉住から+34秒の2位にはラウラ・マンニネン(フィンランド)、3位にはブルーク・ロ―ガン(オーストラリア)が入りました。

笑顔でゴールを目指す吉住 ©Sporting Republic
笑顔でゴールを目指す吉住 ©Sporting Republic
女子トップ3、左からマンニネン、吉住、ローガン ©Sporting Republic
女子トップ3、左からマンニネン、吉住、ローガン ©Sporting Republic

男子はVWC世界王者のピーター・ロボジンスキー(ポーランド)がスタート直後からトップをキープし3連覇を達成。渡辺良治(Ryoji Watanabe)はピーターの背後をキープして2位につけますが、終盤に失速。最後には実力者のひとりであるマーク・ボーン(オーストラリア)にかわされ3位でゴールしました。しかし、渡辺はピーターから+13秒の僅差であり自己新記録を達成。シリーズランキング(暫定)でも自己最高の2位に上昇しました。12月に開催されるVWC最終戦の香港大会での活躍に期待です。

男子トップ3。左からボーン、ロボジンスキー、渡辺 ©Sporting Republic
男子トップ3。左からボーン、ロボジンスキー、渡辺 ©Sporting Republic

なお、VWCエリートの後に行われた「一般エリート部門」では、男子は加藤聡(Satoshi Kato)、女子は木下久美(Kumi Kinoshita)が優勝。山岳で活躍するスカイランナーたちが都市でもその実力を発揮しました。

ハルカス・スカイラン2018 リザルト

国内のスカイランニングで初となる生中継も実施されたハルカススカイラン。都市・山岳の最高峰に駆け登るスカイランニングを「参加するスポーツ」から「見せる・魅せるスポーツ」へと成長させるための歴史的な出来事であったといえます。都市で実現した中継技術が、山岳でも実現する日は遠くないでしょう。

Harukas SkyRun results

Men
1. Piotr Lobodzinski (POL) – 8’32”
2. Mark Bourne (AUS) – 8’42”
3. Ryoji Watanabe (JPN) – 8’45”
4. Jeff Campbell (CAN) – 9’36”
5. Liang Liang He (CHN) – 9’37”

Women
1. Yuri Yoshizumi (JPN) – 10‘36“
2. Laura Manninen (FIN) – 11‘10″
3. Brooke Logan (AUS) – 11‘44″
4. Iwona Wicha (POL) – 11’55″
5. Rosalyn Russell (PHI) – 12’05”

Results

Men

Women

2018 Vertical World Circuit Ranking

VWC公式レポート

ハルカス・スカイラン2018