5月27日(土)、広島県安芸太田町にて2018スカイランニング日本選手権(ULTRA)「ひろしま恐羅漢トレイルin安芸太田」が開催されました。広島県の最高峰である恐羅漢山(おそらかんざん:標高1346m)へ駆け登る、西日本最”恐”と呼ばれる山岳レースに、全国各地・アジア各国から約700名が出場しました。ハイレベルな選手が揃う中、東徹(Toru Higashi)立石ゆう子(Yuko Tateishi)が2018ウルトラチャンピオンのタイトルを手にしました。

足の痛みを抱えながらも連覇を達成した東、魂のスカイランニング ©Fields
足の痛みを抱えながらも連覇を達成した東、魂のスカイランニング ©Fields

今年で第3回目となった「ひろしま恐羅漢トレイルin安芸太田」。恐羅漢スノーパークを会場にして、3つのセクション(Aループ、Bループ、Cループと呼ばれる周回コース)を巡る、エキスパートコース(65km、±3980m)が2018日本選手権、及び、2018中四国選手権と位置付けられて開催されました。Aループは比較的緩やかなトレイルランニング的なセクションであり、Bループが最高峰の恐羅漢を含む最難関のスカイランニング的なセクション。Cループは”ラスボス”と恐れられている砥石郷(といしごう)山の急斜面を一気に直登するバーティカル的なセクションとなります。

健闘をたたえ合うトップ2の東(右)と小川(左)
健闘をたたえ合うトップ2の東(右)と小川(左)

男子は、”毎年恒例”と表現してもよい、東徹(Toru Higashi)小川壮太(Sota Ogawa)、ふたりの歴代チャンピオンによる大接戦となりました。Aループでは熊本県の荒木諭志(Satoshi Aaraki)を先頭に、小川、東、町田知宏(Tomoshiro Machida)らが追う展開に。核心部であるBループにて東が先頭へ抜け出し、小川が2分差というすぐ後ろに付けて、最後のCループに入ります。「姿をみせたら負けると思ったので逃げた」という東は、”ラスボス”の砥石郷山の急登で力を振り絞って突き放しに成功。7時間41分でゴールしました。2位の小川は東から+6分弱でゴール。2015日本選手権での2人の激闘のドラマが広島の地でも再現されました。3位には実力者である町田が+7分で入りました。町田は2016日本選手権以来、2度目のトップ3への入賞となります。

僅差の3位に入った町田。力を出し切った! 
僅差の3位に入った町田。力を出し切った!
男子トップ6
男子トップ6 左から栗原、小川、東、町田、伊藤、松原

日本を代表する実力者が揃った女子は、誰が表彰台に立つか分からない混戦が予想されましたが、序盤から独走して女王の栄冠を手にしたのは、ウルトラに初挑戦という立石ゆう子(Yoko Tateishi)でした。立石は昨年の大阪ハルカススカイランからスカイランニングの世界に入ったニューヒロイン。今年から山岳の種目にも本格参戦して、粟ヶ岳では2位、上田バーティカルでは優勝と、短時間のバーティカル種目で頭角を表していました。「上田バーティカルを体験していたので、今回は急峻だとは感じなかった」という立石。ゴール後もそれほど疲れた様子も無く、ウルトラ種目での適正を一気に開花させたレースとなりました。立石を追いかけ続けた2位以降は、Bループまで星野由香理(Yukari Hoshino)、木下久美(Kumi Kinoshita)、丹羽薫(Kaori Niwa)の順に僅差で続きました。結果として、2位には星野が立石から+26分、3位にはCループで木下に追いついた丹羽が+33分で入りました。

ウルトラの能力を開花させた立石のゴール!!
ウルトラの能力を開花させた、新女王、立石のゴール!!
近年、日本のウルトラはこのふたりが引っ張ってきた。2位の星野(左)と3位の丹羽(右)
近年、日本のウルトラはこのふたりが引っ張ってきた。2位の星野(左)と3位の丹羽(右)

なお、今大会は中四国選手権を兼ねていました。男子の優勝は総合でも優勝した広島の東徹。2位には総合でも5位に入った岡山の松原克博(Katsuhiro Matsubara)、3位には広島の高藤夕揮(Yuki Takafuji)が入りました。女子は、広島のレジェンドである横井八重子(Yaeko Yokoi)が初代中四国女王の栄冠を手にしました。2位には山口の奥田千恵(Chie Okuda)、3位には愛媛の佐々木りか(Rika Sasaki)が入りました。スカイランニングの国際ルールというものについては、日本国内での認知は普及の途上でありますが、「恐羅漢」のJSA公認化が中四国地方における山岳スポーツの”文明開化”の機会となればと考えております。今後の中四国地方のスカイランニング文化の発展に大いに期待したいところです。

中四国地方男子トップ3!左から、松原、東、高藤
中四国地方男子トップ3!左から、松原、東、高藤
中四国地域の初代女王!!最高の笑顔をみせた横井八重子
中四国地域の初代女王!!最高の笑顔をみせた横井八重子

2018 SKY日本選手権 上位リザルト

男子トップ5
1. 東 徹 / Toru Higashi 7:41:44
2. 小川 壮太 / Sota Ogawa 7:47:29
3. 町田 知宏 / Tomohiro Machida 7:48:49
4. 伊藤 健太 / Kenta Ito 7:55:11
5. 松原 克博 / Katsuhiro Matsubara 7:56:00

女子トップ5
1. 立石 ゆう子 / Yuko Tateishi 9:01:11
2. 星野 由香理 / Yukari Hoshino 9:27:12
3. 丹羽 薫 / Kaori Niwa 9:33:05
4. 木下 久美 / Kumi Kinoshita 9:47:32
5. 横井 八重子/ Yaeko Yokoi 11:10:53

2018中四国選手権 上位リザルト

男子トップ3
1. 東 徹 / Toru Higashi 広島県 7:41:44
2. 松原 克博 / Katsuhiro Matsubara 岡山県 7:56:00
3. 高藤 夕揮 / Yuki Takafuji 広島県 8:28:00

女子トップ3
1. 横井 八重子 / Yaeko Yokoi 広島県 11:10:53
2. 奥田 千恵 / Chie Okuda 山口県 12:06:49
3. 佐々木 りか / Rika Sasaki 愛媛県 12:50:33

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