1空へ向かって駆け登る。山岳で生まれたスカイランニングは都市へも進出します。12月11日(日)、大阪市阿倍野区に聳える超高層ビルあべのハルカス(高さ300m/高さ日本一)にて「HARUKAS SKYRUN(ハルカス スカイラン)」が開催されます。スカイランニングの都市型種目であるバーティカルランニング(VERTICAL RUNNING)。その世界シリーズ戦であるVWC(バーティカル・ワールド・サーキット)のエキシビジョンマッチとして初開催となります。

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(C)Sporting Republic and ISF

超高層ビルを駆け登る垂直レースの歴史は新しいものではありません。世界を代表するレースとしてはニューヨークのエンパイア―ステートビルで開催される「EMPIRE STATE BUILDING RUN-UP」が1978年より開催されてきました。日本でも1990年代に東京池袋のサンシャイン60ビルで開催されました。2000年代になると欧州・アジア・中東でも超高層ビルの建設が進んだため、世界各地で大会数は飛躍的に増加しています。日本でも、新潟県の朱鷺メッセ東京タワーでも駆け登りのレースが毎年開催されています。VWC(バーティカル・ワールド・サーキット)は2009年から世界各地の大都市で開催されているシリーズ戦です。2013年からは香港に本部があり、北京・上海・香港といった中国の大都市がバーティカルランニングの“本場”になりつつあります。2016シリーズは第1戦のロンドンから最終戦の香港まで、9つの大都市で開催されました。

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今回の「HARUKAS SKYRUN」はシリーズ終了後のエキシビジョンマッチという位置づけなので、2016シリーズのランキングポイントには加算されません。しかし、バーティカルランニング界の世界チャンピオンをはじめとする海外エリート選手20名ほどが来日するので高いレベルのレースとなりそうです。大会はエリート部門と一般部門の2カテゴリに分かられて開催されます。エリート部門はマラソンやスカイランニングの実績によって選抜された50名限定(海外20名、国内男子15名・女子15名)のレースです。高さ300mの屋上ヘリポートまで1670段を駆け上がります。一般部門は950名の参加となります。最上階の60階まで1610段を駆け上がります。それぞれ5人一組のインターバルスタートとなります。

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現時点で出場予定の注目選手を以下で紹介しましょう。
男子の優勝の最有力はポーランド出身の世界王者、ピーター・ロボジンスキー(Piotr Lobodzinski)です。2015・2016VWCを2連覇しており、今シーズンはロンドン・ドバイ・マニラ・北京の4戦で優勝しています。それに対抗する国内強豪アスリートも豪華メンバーです。その筆頭は先日のアジア選手権(VK)で優勝した宮原徹(Toru Miyahara)。アジアで負けなしのバーティカルの“帝王”ですが、インドアの階段レースは初めてとなります。世界王者との勝負に大注目です。また、渡辺良治(Ryoji Watanabe)松本大(Dai Matsumoto)近藤敬仁(Kondo Yoshihito)和田優一(Yuichi Wada)反中祐介(Yusuke Tannaka)などのスピードある選手たちも上位争いに加わってきそうです。さらには、外村翼(Tsubasa Sotomura)中島弘樹(Hiroki Nakajima)遠藤直弥(Naoya Endo)篠原考(Takashi Shinohara)などロードランニングや階段登りのカテゴリで活躍する選手たちにも注目です。

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女子は海外勢の参加選手のデータが判明しない状況なので、国内のトップ選手を紹介します。優勝候補の筆頭は、先日のアジア選手権(VK)で新記録で圧勝した吉住友里(Yuri Yoshizumi)です。地元はハルカスにも近い藤井寺ということなので、なんとしても優勝を勝ち取りたいとのこと。山岳ランニング界からは、長谷川香奈子(Kanako Hasegawa)岩楯志帆(Shiho Iwadate)、ロードランニング界からは井上知美(Tomomi Inoue)北川真由佳(Mayuka Kitagawa)小田晶子(Syoko Oda)が上位進出を狙います。

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大都市の中心部で開催するバーティカルランニングは、今後、大きな発展の可能性があるスカイランニングの種目といえます。エンターテイメント的な演出も容易に可能なため、音楽や芸能など様々な都市文化とのセッションも可能となります。昇降運動はフィットネス効果もあるため、近年ジムが急増したスポーツクライミングと同様、見せ方によっては美容や健康の意識の高い層からの支持も得るでしょう。さらには、現行の夏季オリンピック競技の枠にあてはめられるカテゴリであるともいえます。いずれにせよ、スカイランニングの競技者・愛好者の幅を広げる種目であることに違いありません。今週末はHARUKAS SKYRUNにご注目ください!!

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VWCホームページ


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