2014シリーズ第1戦「八ヶ岳」

注目の有力選手が集まった八ヶ岳山麓で昨年のチャンピオンが再び栄冠をつかみました。「スリーピークス八ヶ岳トレイル」は前日までの雨が上がった6月8日(日)に山梨県北杜市で開催され、38kmのOne Pack Lineと23kmのAttack Lineであわせて約900人のランナーが三分一湧水館をスタート。男子では松本大が3時間46分、女子では大石由美子が4時間47分でそれぞれ昨年に続いて優勝しました。

昨年の富士登山競走優勝など、日本の山岳レースの第一人者である松本大は序盤の棒道遊歩道では東徹、菊嶋啓にわずかに先行されますが、登りが始まると本領を発揮。三ツ頭分岐(標高2540m)まで標高差1000mにおよぶ登りでリードを奪い、そのままフィニッシュへ。昨年の自身の優勝タイムを5分短縮して2度目の「わんぱくキング」の座を手にしました。菊嶋啓は三ツ頭への登りで松本を追い、最後のエイドステーションからの残り8kmで松本との差を徐々に縮める力走をみせて3時間49分で2位に。続いて昨年2位の小川壮太が3時間52分で3位に入りました。
女子では昨年のこの大会で優勝後も各地のレースで優勝を重ねている大石由美子が序盤から終始リード。昨年の自身の優勝タイムを30分更新して集まった有力選手を圧倒する走りをみせて昨年に続いて「わんぱくクイーン」に。2位は5時間12分で昨年5位の福田由香理、関西のトレイルランニング界で注目される丹羽薫が5時間20分で3位に入りました。
今年が2回目となるこの大会には、日本で活躍する有力トレイルランナーが多数集まり注目されました。入賞した選手の他にも山本健一、石川弘樹、奥宮俊祐、上宮逸子といったランナーが梅雨の合間の八ヶ岳南麓を楽しみました。さらに23kmのAttack Lineでは女子で多くの大人とともに走った11歳の渡部春雅が優勝したことも会場を驚かせました。
スリーピークス八ヶ岳トレイルは八ヶ岳南麓の山梨県北杜市を中心に開催され、南八ヶ岳の前衛である三ツ頭、八ヶ岳横断自然歩道などを含む本格的な山岳コースからなるOne Pack Line 38kとAttack Line 23kの二つのレースが行われます。前者のOne Pack Line 38kはジャパン・スカイランニング・アソシエーションが主催する「スカイランニング・ジャパン・シリーズ(SJS)」(今年はプレシーズン)の第一戦となりました。SJSは第二戦に富士登山競走(7月25日)、第三戦にOSJおんたけスカイレース(8月24日)へと続きます。
スリーピークス八ヶ岳トレイル One Pack Line 38k・リザルト

男子
1. 松本大(Salomon、長野県)
2. 菊嶋啓(La Sportiva、静岡県)
3. 小川壮太(Salomon、山梨県)
4. 東徹(ASICS、広島県)
5. 近藤敬仁(La Sportiva、静岡県)
6. 望月将悟(La Sportiva、静岡県)
女子
1. 大石由美子(La Sportiva、静岡県)
2. 福田由香里(神奈川県)
3. 丹羽薫 (京都府)
4. 長谷川香奈子(群馬県)
5. 佐藤光子(大阪府)
6. 政正恵 (埼玉県)
– スリーピークス八ヶ岳トレイル・大会ウェブサイト http://trail38.com